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9.282026
カザフスタン、2035年ガス普及率80%へ 北部パイプライン・処理能力・産業需要が課題
概要
カザフスタンは、2035年までに天然ガスを利用できる人口の割合を80%へ引き上げる目標を掲げている。2026年初めの普及率は64.2%で、1,310万人が天然ガスを利用できる状況にある。9月28日にKazinformが公表した分析では、今後の普及拡大には、北部・東部への新たな輸送ルート、既存パイプラインの能力増強、ガス処理能力と商品ガスの確保、産業・発電部門の需要増への対応、老朽化した配給網の更新、投資資金の確保が課題として浮かび上がっている。
カザフスタン・エネルギー省は7月、2035年までに普及率を64.2%から80%へ引き上げる計画を示した。2026年はガス輸送システムの開発を40事業で進めるとしており、北部への供給ではIshim–Astana幹線ガスパイプラインが主要プロジェクトの一つに位置づけられている。
80%目標を支えるには、未整備地域へパイプラインを延ばすだけでなく、既存の輸送能力とガス処理能力を同時に増強する必要がある。Kazinformの分析によると、南部へガスを送るBeineu–Bozoy–Shymkent幹線では、需要が高まる時期に西部のガスの一部をウズベキスタンのガス輸送網経由で南部へ戻す運用も行われている。今後は同幹線の第2ライン、KS-14からKostanay方面への新ルート、Ishim–Astanaなどを通じ、北部・東部への供給力を高めることが課題となる。
輸送網と並んで重要なのが、産出されたガスを国内消費者向けの商品ガスに転換する処理能力である。KashaganやZhanaozenなどではガス処理設備の整備が計画・進行しており、新たなパイプラインへ供給する商品ガスを確保するうえでも処理能力の拡充が必要となる。
需要と供給余力を見ると、総ガス生産量の増加がそのまま商品ガスの増加には結びついていない。エネルギー省のデータとしてKazinformが伝えたところでは、総ガス生産量は2021年の538億立方メートルから2025年に682億立方メートルへ増えた一方、商品ガス生産量は同期間に294億立方メートルから275億立方メートルへ減少した。商品ガス輸入は23億立方メートルから47億立方メートルへ増えている。
一方、国内の商品ガス消費量は2025年の216億立方メートルから2026年には226億立方メートルへ増えるとエネルギー省は予測している。Kazinformの取材では、QazaqGaz Aimaq関係者が、住宅向けだけでなくQarmetなどの大口産業需要やAlmatyの熱電併給発電所のガス転換によって消費量が増えていると説明している。総生産量が増える中でも、国内で利用できる商品ガスの供給余力を確保しながら、産業・発電部門の需要増にも対応する必要がある。
さらに、ガス普及地域を広げるには、新設インフラだけでなく既存の配給網への投資も必要となる。Kazinformが紹介した専門家の試算では、約6,100kmのガス配給網が更新を必要とし、新たに約19,200kmの建設需要がある。QazaqGaz Aimaqの配給網も平均約35%が老朽化しているとされ、同社は5年間の投資計画で1,000kmを超えるネットワークの再整備を進めるとしている。
資金確保も課題となる。エネルギー省はKazinformへの回答で、国と地方の予算制約をガス普及拡大の制約要因の一つに挙げている。また、QazaqGazの価格政策担当者は、新規ガス田、処理施設、幹線パイプラインなどへの投資を確保するには、国内ガス価格を段階的に見直す必要があるとの見方をKazinformの取材に示した。これはQazaqGaz側の見解であり、政府が具体的な料金改定を新たに決定したという意味ではない。
2035年の80%目標に向けては、未整備地域へのパイプライン建設だけでなく、輸送能力、ガス処理、商品ガス供給、産業・発電需要、既存配給網の更新、投資資金を同時に確保できるかが焦点となる。
出典
Kazinform、2026年9月28日
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公式発表
カザフスタン・エネルギー省、2026年7月7日
[公式発表はこちら]
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