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ウズベキスタンの家庭用液化ガス、なぜ価格が2.5倍に? 供給不足と補助金改革の背景

ウズベキスタン政府は、2026年11月15日から家庭向け液化石油ガス(LPG)の販売価格を引き上げる。税込みで1kg当たり2,000スムから5,000スムとなり、価格は2.5倍になる。

大幅な値上げの背景には、従来の低価格供給と実際の調達・配送費用との開きがある。政府は供給制度を見直す一方、低所得世帯などには購入量に応じた補償を導入する。

日本のLPガスと同じ、家庭生活を支える燃料

ウズベキスタンでは、天然ガスの供給管が届かない地域で、ボンベ入りの液化ガスが使われている。

液化石油ガスは、プロパンやブタンなどを液体にして貯蔵・運搬する燃料だ。日本でも家庭の調理や給湯などに使われるLPガスに相当する。

ウズベキスタン大統領府の2026年9月7日の発表によると、国内には約380万の液化ガス利用者がいる。社会福祉や教育などに関わる約2,000施設にも供給されている。

特に天然ガスの配管網がない地域では、ボンベの定期配送が日常生活を支える重要な仕組みとなっている。

安い価格なのに、必要な時に届かない

ウズベキスタンでは、家庭向け液化ガスを政府が定める低い価格で販売してきた。

従来の価格は1kg当たり2,000スムだった。価格は全国的に管理され、家庭が一定の負担で燃料を購入できる仕組みとなっていた。

しかし、安い価格で販売されていても、必要な時に必ず届くとは限らなかった。

大統領府が2026年9月7日に示した分析では、液化ガス利用者の22%が、46日を超える間隔で供給を受けていた。

一部の地域では、ボンベの配送が予定より遅れ、家庭が不足分を自動車用ガススタンドなどで購入していたという。

その場合、家庭は通常の公定価格より高い市場価格で燃料を買うことになる。政府は、一部の家庭の月間燃料支出が、公定価格から想定される額の数倍になっていたと説明している。

つまり、政府が価格を低く抑えていても、家庭が安定して必要な量を購入できるとは限らない状況があった。

なぜ従来の低価格を維持できなくなったのか

問題の一つは、家庭への販売価格と、ガスを確保して届けるための費用との差だった。

液化ガスを供給するには、国内での生産に加え、輸入や調達、貯蔵、配送などに費用がかかる。

大統領府によると、生産・輸入・調達・配送に関する費用負担は年々増加していた。その一方、家庭向け販売価格は低い水準に維持されていた。

この差を埋めるため、国の補助金などに依存する度合いも高まっていた。

政府が進める改革は、単に家庭向け価格を引き上げるだけではない。ガスの調達方法や供給事業者の仕組みを見直し、費用負担を明確にすることも目的としている。

9月に供給改革を決定、11月から新制度へ

ミルジヨエフ大統領は2026年9月12日、家庭向け液化ガス供給制度の改革を定めた大統領決定第326号を出した。

同決定では、家庭への安定供給を優先しながら、市場を通じた取引や民間企業の参加を段階的に拡大する方針を示した。

改革の柱の一つが、新会社LPG-Tradeの設立だ。同社は国営ガス供給企業Hududgazta’minotの傘下に置かれた。

LPG-Tradeは、国内の商品取引所を通じて液化ガスを購入し、家庭向けに供給する役割を担う。取引所は、売り手と買い手が一定のルールに従って商品を売買する市場だ。

大統領決定は、2026年11月1日から、この新たな調達・供給の仕組みを導入すると定めている。

一方、民間企業については、液化ガスを輸入して家庭へ供給する道も設けた。LPG-Trade自身には、液化ガスの輸入を認めていない。

この改革により、政府は供給経路の透明性を高め、民間事業者の参加を広げる方針だ。

10月の値上げ案を経て、11月15日から新価格へ

政府は2026年10月、家庭向け液化ガスの価格改定案を公表した。

当初の案では、11月1日から1kg当たり5,000スムに引き上げることが想定されていた。

その後、10月31日付の閣僚会議決定第602号で、新価格の適用開始日を11月15日とすることが正式に決まった。

新しい5,000スムは、政府が設定する販売価格だ。液化ガスの小売価格を完全に市場任せにするものではない。

政府は引き続き、家庭への供給に伴う一定の費用を予算から補助する。

低所得世帯には、値上げ分を月20kgまで補償

今回の制度では、生活に困窮する世帯などを対象に、液化ガスの購入費用を補償する。

補償額は、購入した液化ガス1kgにつき3,000スム。対象となる購入量は月20kgまでで、補償額の上限は月60,000スムとなる。

対象には、国の「社会登録簿」に登録された世帯が含まれる。社会登録簿は、生活支援の対象となる世帯を把握するための公的な登録制度だ。

登録されていない世帯でも、一定の生活困窮基準を満たし、世帯員1人当たりの平均月収が最低消費支出の2倍以下であれば、補償対象となり得る。

親を亡くした子どもや、親の養育を受けられない子どもが暮らす世帯も対象だ。

補償金は、ガスの購入記録を確認した後、対象世帯の社会カードに送金される。社会カードは、公的支援の受け取りなどに使われる仕組みだ。

制度には2030年1月1日までの期限が設けられている。

家庭の負担はどれだけ変わるのか

例えば、ある家庭が1か月に20kgの液化ガスを購入する場合を考える。

従来の価格では、購入費用は40,000スムだった。

新価格では、同じ20kgの購入に100,000スムが必要となる。

ただし、補償対象世帯であれば、20kg分の補償額60,000スムが後から支払われる。その場合、実質的な負担は40,000スムとなり、従来と同じ水準になる。

一方、補償対象ではない世帯では、同じ購入量に対する負担は40,000スムから100,000スムへ増える。

また、補償対象であっても、月20kgを超える購入量は補償上限の対象外となる。

補償は購入記録に基づく後払いの仕組みだ。対象世帯が購入時に支払う金額と、補償後の実質負担額には違いがある。

配送費用にも上限を設定

政府決定第602号は、LPG-Tradeの配送サービスについて、税込みで1kg当たり1,300スムの上限額も定めた。

これは、家庭向けガス本体の販売価格5,000スムとは別に定められた配送サービスの単価だ。

政府は、家庭への配送に必要な費用を補うため、LPG-Tradeへ国の予算から補助金を支給する仕組みを設けている。

政府は今後も液化ガス市場の制度改革を進める方針だ。経済・財務省とエネルギー省は、2027年5月1日までに、さらなる価格自由化について政府へ提案する予定となっている。

今回の改革で家庭向け価格は大きく変わる。一方、配送の遅れや供給不足がどの程度改善するかは、新しい調達・供給制度の運用にかかっている。

出典
Spot.uz(2026年11月2日)
[原文の記事はこちら]

Spot.uz(2026年10月14日、価格改定案の報道)
[原文の記事はこちら]

公式発表
ウズベキスタン大統領府(2026年9月7日、供給改革の背景説明)
[公式発表はこちら]

ウズベキスタン大統領・決定第326号(2026年9月12日)
[公式発表はこちら]

ウズベキスタン閣僚会議・決定第602号(2026年10月31日)
[公式発表はこちら]

ウズベキスタン閣僚会議・決定第204号(2024年4月16日、旧料金の根拠)
[公式発表はこちら]

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本記事の作成には生成 AI を利用しています。内容の正確性・完全性を保証するものではありません。詳細については、上記の出典および公式発表をご確認ください。

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