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【特別企画】日本とロシアの住宅ローンを比較してみた

日本では近年、住宅ローン金利の上昇が話題になっている。では、ロシアの住宅ローン金利はどうなっているのだろうか。

ロシア中央銀行によると、2026年9月に実行された政府補助なしの住宅ローンの平均金利は年18.0%だった。一方、政府支援付きと通常の融資を合わせた平均金利は年8.6%となっている。

この大きな違いには、ロシア政府の住宅ローン優遇制度が関係している。

今回は日本の住宅ローンを比較の基準としながら、ロシアの銀行金利や借入条件、政府支援の仕組みを調べてみた。

比較の基準となる日本の金利

まず、日本の住宅ローン金利を簡単に確認しておこう。

三菱UFJ銀行は2026年11月、新規借入の変動金利を、所定の優遇適用後で年1.195%と案内している。31~35年の全期間固定金利は年4.50%だ。

また、住宅金融支援機構の「フラット35」では、2026年10月の最頻金利が年3.83%だった。これは借入期間21~35年、融資率90%以下の場合の数字だ。

最頻金利とは、取扱金融機関が提示する金利のうち、最も多い金利を指す。

これらは金融機関が提示する商品金利だ。ロシア中央銀行の実行平均金利とは算出方法が異なる。

ロシアでは政府支援付き融資が約7割

ロシア中央銀行が2026年10月30日に公表した統計によると、同年9月に実行された住宅ローンの総額は6,171億ルーブルだった。

このうち政府支援付きの融資は4,335億ルーブル。全体の約70%を占めた。

この割合は契約件数ではなく、融資金額に基づくものだ。

同月の政府補助なしの住宅ローンの平均金利は年18.0%だった。一方、政府支援付き融資を含む全体の平均金利は年8.6%となっている。

この年8.6%は、家族向け優遇ローンの金利ではない。政府補助のある融資とない融資を合わせた実行平均だ。

ロシアの住宅ローン市場では、政府の金利補助が大きな役割を果たしている。

ロシアの大手銀行ではどのような金利で借りられるか

ロシアの大手銀行VTBは、中古住宅向け住宅ローンの金利を年18.0%からと案内している。

頭金は住宅価格の20.1%以上で、借入期間は最長30年だ。

一方、ズベルバンクの住宅関連サービス「ドムクリック」では、2026年11月1日時点で中古住宅ローンの金利を年15.5%からと表示している。こちらも頭金は20.1%以上、借入期間は最長30年となっている。

ロシアの銀行 中古住宅ローンの最低表示金利 頭金 最長借入期間
VTB 年18.0% 20.1% 30年
ズベルバンク 年15.5% 20.1% 30年

※2026年11月1日確認。最低表示金利には適用条件がある。ズベルバンクはモスクワ向けの表示条件。

中央銀行の平均金利が年18.0%なのに、ズベルバンクが年15.5%からと表示しているのはなぜだろうか。

中央銀行の数字は、実際に実行された融資の平均だ。一方、銀行が案内する「年15.5%から」は、所定の条件を満たした場合の最低表示金利である。

実際の適用金利は、借入額や頭金、保険などの条件によって変わる。

また、ロシアの銀行では「総借入コスト」という指標も公表している。これは金利だけでなく、契約に伴う関連費用も考慮した年率の指標だ。表示金利に追加して、その割合を支払うという意味ではない。

VTBの中古住宅ローンでは、総借入コストを年19.144~25.907%と案内している。ズベルバンクでは年18.816~25.618%となっている。

したがって、銀行が表示する最低金利だけでは、実際の借入条件を十分に把握できない。

子どもの人数で金利が変わる「家族向け住宅ローン」

ロシアには、子育て世帯を対象とする「家族向け住宅ローン」という政府支援制度がある。

これは銀行が取り扱う優遇ローンだ。利用資格を満たした家庭は、最初から優遇金利で銀行と契約する。

通常金利で借りた後、借り手が政府から差額を受け取る仕組みではない。

銀行には政府から利子補給が行われる。これにより、対象となる家庭は通常より低い金利で借りられる。

ロシアでは2026年10月1日から、この制度の条件が変更された。

従来の原則年6%という仕組みから、子どもの人数と家族の居住地域に応じて金利が異なる制度となった。

子どもの人数 モスクワなど4地域 その他の地域
1人 年12% 年10%
2人 年10% 年8%
3人 年8% 年6%
4人 年6% 年4%
5人以上 年4% 年2%

※2026年10月1日以降の新規契約が対象。モスクワなど4地域は、モスクワ市、サンクトペテルブルク市、モスクワ州、レニングラード州を指す。

対象は原則として、契約時に7歳未満の子どもが少なくとも1人いる家庭だ。障害のある子どもを持つ家庭なども対象となる場合がある。

購入できる住宅は新築が中心で、中古住宅には地域などによる制限がある。

なお、戸建て住宅の建築などでは、子どもの人数や地域にかかわらず年6%となる場合がある。上の表は住宅購入向けの基本的な金利を示している。

住宅金融専門のDOM.RF銀行では、頭金を20.01%以上、借入期間を最長30年と案内している。

モスクワの住宅価格と優遇融資の上限

家族向け住宅ローンでは、金利だけでなく融資額にも上限が設けられている。

子ども2人の家庭の場合、モスクワ市など4地域では融資上限が1,500万ルーブル、それ以外の地域では800万ルーブルとなっている。

融資上限は、住宅価格の上限ではない。制度の対象となる住宅であれば、融資上限を超える分を自己資金で賄うこともできる。

では、モスクワの実際の住宅価格はどの程度なのだろうか。

不動産調査会社メトリウムによると、2026年第3四半期の旧モスクワ市域では、一般向け新築物件の平均売出価格が約2,180万ルーブルだった。2部屋タイプに限ると、平均約2,420万ルーブルとなっている。

仮に2,180万ルーブルの住宅が優遇融資の対象になるとしよう。融資上限の1,500万ルーブルを借りても、差額の680万ルーブルは自己資金で賄う必要がある。

これは住宅価格の約31%に相当する。

2部屋タイプの平均価格2,420万ルーブルなら、必要な自己資金は920万ルーブル、住宅価格の約38%となる。

一方、モスクワ市の拡張区域に当たる「新モスクワ」では、2026年9月の新築住宅の平均推計成約価格が約1,750万ルーブルだった。不動産市場調査プロジェクトDataFlatの集計を、インタファクス通信が報じている。

この価格なら、例えば自己資金351万ルーブル、借入額1,399万ルーブルという組み合わせが考えられる。融資額は1,500万ルーブルの上限内に収まる。

ただし、両調査は対象が異なる。メトリウムは売出価格を調査し、住居用マンション以外のアパートメントも含む。一方、DataFlatの数字は新築住宅の成約価格だ。

また、これらの価格統計に含まれるすべての物件が、家族向け優遇ローンの対象になるわけではない。

このように、政府の金利優遇を受けられても、住宅購入に必要な資金をすべて借りられるわけではない。住宅価格の高いモスクワでは、自己資金をどれだけ用意できるかも重要になる。

30年ローンでも政府の金利補助は最長15年

この制度には、借入期間と政府の利子補給期間が異なるという特徴もある。

ロシア中央銀行によると、2026年10月以降の新規契約では、政府の金利補助は最長15年間に限られる。

そのため、30年の住宅ローンを組んだ場合、16年目以降は金利が上がる可能性がある。

上昇幅は最大4ポイントだ。ただし、契約内容と、その時点の中央銀行の政策金利による上限がある。

16年目に必ず4ポイント上がるわけではない。

家族向け優遇ローンでは、最初の金利だけでなく、優遇が何年間続くかも重要な条件となっている。

日本の子育て世帯向け優遇との違い

日本の「フラット35」にも、子育て世帯や若年夫婦世帯を支援する「子育てプラス」がある。

例えば子ども1人の場合、当初5年間の金利が年0.25ポイント引き下げられる。

対象となる子育て世帯は、原則として18歳未満の子どもがいる家庭だ。

日本の制度は、フラット35の金利を一定期間引き下げる仕組みとなっている。

これに対し、ロシアでは家族構成や居住地域に応じた優遇金利が設定され、その金利で銀行と契約する。

対象となる子どもの年齢や、優遇期間にも違いがある。

ロシアには住宅購入に使える「母親資本」も

ロシアには、住宅ローンの金利優遇とは別に「母親資本」と呼ばれる子育て支援制度もある。

子どもの誕生や養子縁組などを条件に、使途を定めて支給される公的支援だ。

ロシア社会基金によると、2020年以降に第1子が生まれた家庭などでは、2026年2月からの基本額は約72万9,000ルーブルとなっている。

この資金は、住宅ローンの頭金や元金・利息の返済などに利用できる。

ただし、支給額や利用資格は、子どもの人数や過去の受給状況などによって異なる。

日本にも住宅ローン減税があるが、こちらは所定の条件で税負担を軽減する制度だ。ロシアの母親資本とは支援の方法が異なる。

日本と比べて高いロシアの住宅ローン金利

日本では住宅ローン金利の上昇が話題になっている。しかし、ロシアと比較すると、その水準は依然として低い。

ロシアでは、2026年9月に実行された政府補助なしの住宅ローンの平均金利が年18.0%だった。家族向け優遇制度を利用しても、モスクワに住む子ども2人の家庭では年10%となる。

また、モスクワの住宅価格を見ると、優遇融資を利用しても、住宅購入にはまとまった自己資金が必要になることが分かる。

日本との比較からは、ロシアの住宅ローン金利の高さが浮かび上がる。同時に、政府の金利優遇を受けられても、住宅購入にはまとまった自己資金が必要になることが分かる。

出典
インタファクス(2026年10月5日、DataFlat調査に基づく報道)
[原文の記事はこちら]

公式発表
メトリウム(2026年10月9日)
[公式発表はこちら]

ロシア中央銀行(2026年10月30日更新、9月統計)
[公式発表はこちら]

ロシア中央銀行(2026年10月9日)
[公式発表はこちら]

ロシア財務省(2026年9月24日)
[公式発表はこちら]

DOM.RF銀行(2026年11月1日閲覧)
[公式発表はこちら]

VTB(2026年11月1日閲覧)
[公式発表はこちら]

ズベルバンク/ドムクリック(2026年11月1日閲覧)
[公式発表はこちら]

三菱UFJ銀行(2026年11月1日現在)
[公式発表はこちら]

住宅金融支援機構(2026年10月適用金利)
[公式発表はこちら]

住宅金融支援機構(子育てプラス、2026年11月1日閲覧)
[公式発表はこちら]

ロシア社会基金(2026年2月1日適用額)
[公式発表はこちら]

ロシア社会基金(母親資本の住宅利用)
[公式発表はこちら]

国土交通省(住宅ローン減税、2026年6月更新)
[公式発表はこちら]

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本記事の作成には生成AIを利用しています。内容の正確性・完全性を保証するものではありません。詳細については、上記の出典および公式発表をご確認ください。

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